矢車通り~オリジナル小説~

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2012-08-19から1日間の記事一覧

稲妻お雪 弐の四

「まいないじゃよ。これだけ山吹色を見れば、いかな今川に忠誠心のあつい輩でも、転ばぬ筈はなかろう」 三太夫は自信満々でいった。 「まあ金に転ばない人間は少ないだろうがね。それじゃやって見るか」 お雪はそういうと砂金の袋を一つ担げて脱兎のように走…