矢車通り~オリジナル小説~

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黄砂の来るころ

空が黄色くにごってる。
黄河の上流の高原から舞い上がった塵、それが遥遥やって来る。
招かれざる客だ。
だけど この頃ゴールデンウィークなるものが待ち受けている。
金が飛ぶように懐から消えて行く。
だからゴールデンウィークなのかな。
鯉のぼりが黄砂を吸い込んでゴホゴホ噎せている。
躑躅は咲いたが、果たして見に行けるのか。
朱夏の前の悩ましさではある。 
おっと新緑だけは素晴らしいな。