矢車通り~オリジナル小説~

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さんぽ

さんぽにいったら蛙がいたよ。

お宮の池で、「グウ・・・・」っと泣いた。

一声だけでやめてしまった。

恥ずかしいのかな・・・。

それともおかしなやつが来たと警戒したのかな・・。

大きな帽子をかぶってやってきたから無理もないか?

菱がたくさん浮いていた・・・。

その影でこっそりと見ているんだろうな・・。

鯉やふなにからかわれているんだろうな・・。

蓮も咲いてきれいだったよ・・。

でも葉っぱの上には仏様は座ってなかったなぁ・・。

心の中にいるもんな・・・。

人間の心って不思議だな・・。

仏をもったり、鬼になったり・・・。

みんな慈悲の気持ちを忘れなければ、この世は平和だと蛙は笑っている・・・。