矢車通り~オリジナル小説~

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小人間居して善行をなす

男は雑踏の中をナイフを隠し持って歩く。
どいつでもいい。殺ってやる。
俺を人として認めない社会に復讐するためだ。
しかし殺となるとてきとうな奴がいない。
老人は早く極楽へ送ってやるだけだ。
若者は、あんな軽薄な奴らを作った俺達団塊を閻魔が、腹を抱えて笑うだろう。
悩んだ末に男はナイフを振りかざし、裕福そうなアルマーニを着たヤッピーを刺した。
そのヤッピーは汚職代議士ヲ弁護していた。