矢車通り~オリジナル小説~

はてなダイアリーから移行させました。

2012-01-01から1年間の記事一覧

春の風邪

風邪をひきました。 馬鹿は風邪をひかない。あれは嘘です。 僕がいい証拠です。 昔はカッコントウ、今は抗生物質、点滴は時間がかかります。 何とも色気の無い文章で申し訳ありません。 嗚呼、桜をあと何回見られますかね。

悪い夢

プレデタ―がハン・ソロと酒盛りをしている。 エイリアンやターミネーターまで、漆黒の空間に浮かんで、ゲラゲラ笑っている。 なんじゃ、こりゃ。 ええ一、ついでにハリーポッターの筆下したらどうだ。 あっ、もうすんでる。早熟じゃのう。さすが聖林。

リフト付レンタル車

中国旅行で一番困ったのは車であった。 リフトの無いバンで、いちいち乗り降りにガイドさんと運転手に手伝ってもらった。 旅行社も良い加減なものだ。初めからこちらは障害者と分かっているのにこの対応だ。 まあガイドさんが日本語ペラペラの良い人だったの…

酷い話

昔の中国 戦に敗れた武将が戦車で遁走している。 矢が雨のように追って来る。敵の軍政も迫っている。 馬もだんだん弱ってくる。このままでは首をかかれるのは必定だ。 そこで武将は御者台に乗っていた息子を無情にも突き落としてしまった。 子供は親が生きて…

蘇州の赤いパンツ

運河沿いを参歩していたら、ランニングシャツに赤いパンツという格好の、白髪をアンちゃんがりにした老人がこっち胡散臭そうに睨んでいる。 何しろ車椅子だからね。それがどうしたって。只それだけのことさ。 でもそれが記憶から消えない。何故なのか分らな…

稲妻お雪 弐の六

かなり急な石段を喘ぎながら登って行くと、堅牢な山門が見えてきた。二人の法師頭巾が手持無沙汰の様子で、薙刀を担いでこっちを睨んでいる。 「何者じゃ」 片方の弁慶を思わせる巨漢が誰何した。 「へい、越後から来た商人でごぜえやす。今日は娘の出物が有…