矢車通り~オリジナル小説~

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乱れ髪

貞子さん
貴女は何時まで井戸の中に居て、時々テレビの画面からはい出して、人を呪い殺す気なんです。
いい加減に諦めて、成仏したらどう。
「余計なお世話だよ。あたしが成仏しちまったら三文作家の木乃伊が出来る。それに映画会社が困るだろ。これでも随分助けをしているつもりなんだがねえ」
そうですか。貴女もやっぱり格差社会の痩躯だったんですね。
そのトレードマークの長い黒髪をぷっつり切って貰いましょう
私は誰かって。
それは私の生みの親、一文文士の唐司郎に聞いて下さい。